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お茶の話 その2

隠れた銘茶の産地『大鈩』

お茶の保存法と不思議な現象
  • お茶は生き物です。火を入れて揉み上げた緑茶は不安定なクロロフィルをそのままの状態で飲めるように考えられた唯一の流通食品です。
  • もともとクロロフィルはその効用を発揮するには鉄の分子と結合したとき2価の状態でなければなりません(Fe2+)。ところが、この状態は非常に不安定なので3価(Fe3+)になりたがるのです。この時見た目では緑から茶色に変化します。
  • つまり、2価の状態でなければ消化吸収されないのです。この変化はいわゆる、酸化ですね。空気中の酸素や光が悪さをするのです。お茶の精製過程でもこの変化はあります。生の葉を其のままにしておくと葉などに着いている酵素の働きですぐに醗酵を始めます。摘み取った葉を積み上げておいただけで中の方は37〜8℃にすぐなってくるのです。この醗酵も酸化作用ですから、クロロフィルはどんどん失われて茶色になってゆきます。結果的には有効なクロロフィルの無いお茶が出来上がります。中国茶の大部分や紅茶がこれに当たります。(中国茶には別の効能がありますけれど)ですから色の悪い緑茶は、緑茶本来の健康効果のほとんどを失っているということになります。もちろん、クロロフィルだけがお茶の効能ではありませんが、クロロフィルが有って初めてその他の有効成分が身体に有益な働きをするのです。ですから、お茶の保存法は大切です。
どうすればお茶?
酸素を遮断するのが一番です。そのために皆様のお手元に届くパックはアルミ袋で真空パックがしてあるのです。それでも、酸素(空気)は含まれますから、この頃では窒素を充填してほとんど空気を抜いてしまうのです。さらに、温度が一定以上になると化学変化を起こしますから冷蔵することになります。現在では以上のような諸工程で品質を管理しているのです。では、ご家庭ではどうすれば…一番良いのは使う分をそのつど購入されると良いでしょう。一度に大量に購入すると封を開けたものを使用する事になりますので、ご家庭の冷蔵庫に入れてあっても劣化します。小袋で未開封の物を冷蔵貯蔵するのが一番良いでしょう。
ご注意!
冷蔵庫に入れてあるものは常温にさらすと水分を吸収します。ですから4〜5分も開封したままにしておくとすぐ味が悪くなります。
一度封をしたまま常温に慣らしてから開封するのが良いでしょう。少々面倒ですが…
夏場はお茶の大敵です。
暑い夏はお茶にとって大の苦手です。冷蔵庫に入っていても色が悪くなったりします。窒素も入っているし、温度管理もしているのにです。なぜなのかははっきりとは判りません。お茶も生活(自身の持つ成分が何らかの働きをする)しているのだろうと思われています。
ですから、お茶は熱い時期を避けて購入するのが昔はは一般的でした。現在は殆どこのような事は無く、もしあっても一般には出回りませんのでご安心を。
暑さ過ぎればお茶でも元に戻る
そう!秋になるとまるで新茶と同じに香りも色も戻る事があるのです。どうしてでしょう?
お茶も夏バテから回復するのかもしれませんね。今年も盛夏になりました。お茶たちは冷蔵庫の中で涼しい顔をしている事でしょう。

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