故郷便り    Vol.005 2002.01.10
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昨年の暮れ、畑に種を蒔くための苗床を作っていた時のことです。
12月に入ってからここ、大鈩では昼はまだ良いのですが、夜は零度以下に
なります。その為、夜間の農作業はできる限りハウスの中でするように心掛
けていたのですが、これが裏目に出ました。我が家では一番小さなハウスで
すが、当然、耕運機の小型の物は入ります。で…日が落ちてしまった午後7
時。一人で作業を始めました。そして、1時間後、妻が畑作業用の携帯に電
話…(ちょっと遅い夕食の知らせだった)しかし電話には出れなかった。妻
は「仕事に没頭しているな」と判断。約一時間後に再度電話をした。が…こ
れにも出なかった。怪しんだ妻は様子を見に来る。と、畑に大の字になって
イビキをかいている私を発見。
息子、義理の弟などを呼び。救急車を頼む騒ぎに。
この間、私は意識がなかったのです。
病院では救急病棟に運び込まれ、酸素マスクで高濃度酸素を供給、
「一酸化炭素中毒」と診断されました。
この為、COの濃度が上がってから…つまり私が意識を失ってからの経過時間
が問題に…。
そうです。酸素供給が遮断された時間が問題なのです。
つまり、脳が死んでしまうからです。
これが、はっきりしない。
私は意識をまもなく取り戻したのですが、ボーっとしていて、
何もかもはっきりしないそんな状態でした。
担当医のその日の判断ではさらに、高濃度の酸素供給が必要になるかもしれな
いので、装置のある病院に明日転院していただく可能性があり、
現段階では命は助かっているが後遺症が残るであろうと言うものだった。
もちろんわたしには知らされなかったけれど最悪な状態だったようだ。
1日明けて…思いのほか回復は早かった。
どうやら1時間近くCOガスの脅威に晒されていたようだが、
損傷は大きくなかったようだ。不幸中の幸いであった。
しかし、医師は大丈夫というが、なぜかやる気が起きなくなった。
妻はこんな私は初めてだと言う。
自分でもやる気が(覇気と言えばいいのか)起きないのが判るから困る。
といって…後遺症なのか?。
手足の痺れや麻痺などは一切出なかった。
これは幸運だったと言わなければならない。
あれから2週間。未だに覇気のなさが続いている。
しかし、仕事は待ってくれないので仕事はやっています。
元に戻るのは何時になるのかな…。
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ところで、我が家の番兎ですが、突然、家出を敢行しました。
一向に帰ってきません。こう寒くなってしまっては動き回らずに
穴を掘って寝込んでいるのかもしれませんね。
もっとも、兎は雪が降っても出てくるものですがね…。
私の家の近くに住んでいる野生の兎は雪が積もらないせいもあって
一年中茶色です。逃げ出した番兎『プリン』は愛玩用に
ペットショップで購入したものですから野うさぎと仲良くやれているのやら…
心配です。

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